アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ

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【懲罰的】VS.【科学的】相反する野球監督像:これでは来年もジャイアンツは優勝できない!

おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

長文です。
しかし、歴史に残る記事になります。

読売ジャイアンツが28日に桑田真澄二軍監督(57)の今季限りでの退団を正式発表したニュースにはぶったまげました。

2021年1月に原監督(当時)の招へいを受け一軍投手チーフコーチ補佐として現場復帰。その後は一軍投手チーフコーチ、ファーム総監督を経て24年から二軍監督に就任。
今季はイースタン・リーグで80勝44敗2分けと、2位・西武に8ゲームの大差をつけて2年ぶり29度目の優勝を果たした桑田監督に退任理由はないはずです。

ところが、桑田監督は一軍がV逸した要因に若手投手陣が伸び悩んでいることで、責任を取ったかたちになります。

投手陣が伸び悩み、先発陣では山崎伊織が唯一、3年連続の2桁勝利となる11勝をマーク。

しかし、開幕投手を務めた戸郷翔征も低迷、ファーム落ちを繰り返しながら8勝9敗と負け越し。

飛躍が期待されたプロ4年目の赤星優志も6勝9敗。
同じくプロ6年目の左腕、井上温大も4勝8敗と苦しんだ。

こんなことが理由にあげられていますが、次のような背景もあったようです。

フェニックス・リーグの最中に、球団から国際部への“異動”を打診され、ショックを受けていて、球団からは、阿部監督率いる一軍が優勝を逃し、その原因を期待される若手が伸び悩んでいることについて桑田監督の手腕が問われたとの情報も流れています。

私は、以上のようなことは表層に過ぎないと受け止めています。
根本的には、「【懲罰的】VS.【科学的】という相反する野球監督像の違い」にあると思っています。

阿部監督は二軍監督時代から、「徹底した練習なくして選手は育たない」という方針。
対する桑田二軍監督は「量より質の効率重視」の方針。

阿部監督は秋季キャンプについて「コンセプトは、“くったくた”になるまで練習すること」と発言し、その方針は今年さらに強化されそうです。

片や現役引退後、早稲田大学大学院、東京大学大学院でスポーツ医科学を学び、野球動作の研究に勤しみ「トレーニング法なども合理性を追求し、長時間の練習や懲罰的な指導を好まない」桑田二軍監督が「自分で考えて行動できる選手を育てたい」と“反スパルタ宣言”をしていたことからすると、折り合うはずがありません。

当初から相容れないところがあったところに、阿部監督が9月15日、東京・大手町の読売新聞東京本社で山口寿一オーナーにシーズン終了の報告を行ったときに、自分の主張を伝え同意を得たことも推測されます。

二岡ヘッドコーチ、駒田三軍監督もチームを去ることがすでに発表されています。

これで読売ジャイアンツは、来年も優勝が遠のいたばかりか、次期監督候補を失ったことになります。

さらに話を膨らませると、野球界のみならずスポーツ界全体に【懲罰的】VS.【科学的】という相反する指導・育成スタイルに波紋を投げかけることでしょう。

 

■10月18日付けブログをご参照ください。
 「【メンタルケア】、オマエにこそ必要だろ、阿部!
             ↓

https://tiwai-humanguild.hatenablog.com/entry/2025/10/18/074430

■2023年10月6日付けブログ 「巨人ファンとして:阿部慎之助監督に絶対反対!」もお読みください。
             ↓
https://tiwai-humanguild.hatenablog.com/entry/
c658e6fa476494299bae1536b9449df8

 

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